コンクリートから観た福島第一原子力発電所(その1)

福島第一原子力発電所は、東日本大震災津波によって冷却装置を動かすための
外部電源を失い、核燃料棒が原子炉下部に落ちることをメルトダウン状態となりました。

メルトダウンが起きたとされている原子炉の原子炉格納容器には、
7cm〜10cmの穴が開いたとされています。

この原子炉本体(圧力容器・格納容器)の仕様については、資料が公開されているのですが
原子炉本体の基礎構造については情報がありませんでした。

土木を仕事にしている私としても、原子炉本体の基礎構造(おそらく、鉄筋コンクリート造)は
どのような構造になっているのかというのが興味があり調べてみました。

(調べたといっても、図書館などで調べたわけではなく、会社にあるコンクリート工学関連の
本などを読んだだけです。会社は原子力発電所設備などには一切携わっていませんし、
私自身も原子力発電所設備に関する知見は持ちあわせておりません。
あくまで土木工学の一般論、コンクリート工学の一般論です。)

大学の「土木工学概論」という授業でもらったテキストの中に、原子力発電所に使われている
コンクリートに関する資料がありました(資料がコピーなので出典図書がわかりません。わかったら掲載します)
下図は福島第一原子力発電所と同型のMark ?型の断面図です。

原子炉断面図.gif

図の左側に高さが記載されていますが、原子炉格納容器の下のコンクリートは厚さ6.5mです。
そして、このコンクリートには鉄筋が大量に入ってます。

原発配筋状況.jpg

大量の鉄筋が入ったコンクリートの厚さが6.5m。
(核燃料のエネルギー量とかよくわかりませんが)
とけて落下した核燃料がコンクリートを突き抜けることはなさそうだなと思います。

コンクリートは500℃〜600℃の熱で、ひび割れの発生が始まり強度が低下していきます。
コンクリートが溶ける温度は約1200℃と言われています。
(溶けるといっても、コンクリートの材料はセメント・水・砂利・砂なので溶けるのは砂利と砂で、
セメントと水は熱で蒸発していくと思います・・・コンクリートを溶かしたことないので
詳しいことはわかりません。
)

コンクリートが1200℃で溶けるので、溶けて落下した核燃料の直撃をうけたコンクリートは、
原子炉格納容器と同程度の穴があいていると思いますが、マッシブで大量のコンクリート
核燃料の熱を受け止めて分散させられるので、深さ方向は(深くても)数十cm程度に
収まっているのではないでしょうか。

では、なんで汚染水が漏れてるの?コンクリートがあるなら水は漏れないのでは?
と考えると(すべて憶測ですが)、

核燃料が注水で冷却されるまでの間は、原子炉格納容器の下部は500℃以上にはなっていたと
考えられるので、その熱が原子炉格納容器に接しているコンクリートに伝わりひび割れができる、
鉄筋が高熱になることによりコンクリートとの付着力低下してすき間ができたのではないかなと。

あとは、原子炉建設時に格納容器下にすき間なくコンクリート打てるのかどうか・・・?
(その2に続く)