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コンクリートから観た福島第一原子力発電所(その2)

福島第一原子力発電所で使われているGE社のMark ?型原子炉の組立は(簡単に考えて)、
1.原子炉建屋の基礎をつくる → 2.原子炉(圧力容器・格納容器)を設置 → 3.遮蔽コンクリートをつくる
というステップだと考えられます。

そうすると、原子炉格納容器の下面とコンクリートを密着させるのは難しいだろうなと・・・

原子炉断面図.jpg

原子炉格納容器の下面は「球状」になっています。
ここにコンクリート充てんするわけですが、固まる前のコンクリートとはいえ水のようではなく
セメント・砂利・砂と水が混ぜ合わさったもの(納豆かけごはんのようなイメージ)で空気(気泡)もふくんでいます。

この空気(気泡)をキチンと抜いてやらないと、原子炉格納容器とコンクリートの密着度は悪くなると考えられます。

大学の「土木工学概論」という授業でもらったテキストよると、
(資料がコピーなので出典図書がわかりません。わかったら掲載します)

原子炉格納容器の下面とコンクリートの密着性を確保するには、

  1. プレパックド・コンクリート
  2. ドライパック工法
  3. 無収縮グラウト工法

の3つがあげられています。このうち、福島第一原子力発電所で採用されたのは、
「無収縮グラウト工法」だと思われます(F発電所1〜5号機と記載あり)。

「無収縮グラウト工法」とは、球状の原子炉格納容器の下はコンクリートではなく、
流動性のよい(水に近い流動性)、セメントペーストもしくはモルタルのグラウトを注入・充てんする方法。
この工法を使えば、原子炉格納容器とコンクリート部のほぼ密着性は確保されると思います。

ただし、福島第一原子力発電所が建設された1970年代に「無収縮グラウト」の技術はどうだったのだろうかと・・・?
同年代に造られている道路の橋などを見てると、グラウトが・・・というのがあるのでちょっと不安ではあります。

(グラウトを充てん順序をしめす図)

原子炉格納容器下部.jpg

(追伸)・・・この状況になっては原子炉建設時に確実につくられていると信じるしかなさそうです。
    ・・・メルトダウンした状況では、原子炉格納容器下のコンクリートが非常に重要。土木屋重要だなぁ・・・